全く違う!ジブリを代表する2人の監督その作品作りの特徴とは?
昨年の夏は、宮崎駿監督と高畑勲監督の作品が同時公開され、一気に話題を奪って行ったジブリですが、今年の夏もまた「ジブリの夏」がやってきていますね。
ジブリを代表する二人と言われているお二人ですが、しかし映画を作るときの方法はまるで違うようです。
今回はそんなお、二人の監督の違いについてのお話です。
■宮﨑駿監督の特徴
宮崎監督の特徴は、連載のような形で作品を作っていくところです。
ドキュメンタリー「もののけ姫はこうして生まれた」でも紹介されていますが、終わりが見えない状態ですべての作業を始めてしまうのです。
また、もともとアニメーターだった宮崎監督は、とにかく描いて描いて描きまくります。
他の監督なら他人に任せるような細かい部分まで自分で描いて、さらに他の人が描いた原画まで一枚一枚チェックして直していくのです。
そんな宮崎監督は「絵を描く」監督、と言えるかもしれません。
■高畑勲監督の特徴
一方の高畑勲監督は、絵は描きません。
イメージなどは丁寧に伝えていきますが、絵コンテなどは他の人に任せてしまいます。
しかし、だからといって高畑勲監督の方が宮﨑駿監督よりもこだわりが低いなんてことはまるでありません。なぜなら高畑勲監督は「終わらない監督」として有名だからです。
どこまでもどこまでもこだわり続けるので、プロデューサーはそれと戦わなければいけません。
昨年公開された「かぐや姫の物語」は、13年の年月そして50億円もの予算をかけたことが明らかになっています。
本当に底知れないこだわりですよね。
■おわりに
同じく有名なアニメ監督である押井守監督は、演出や効果なども他人に任せるとのこと。そこに力を費やさない代わりに、シーンの構成などを考えていると言います。
アニメの監督だけでなく、いわゆる「監督」と表現される人はたくさんいますが、それぞれ作品への関わり方はまるで違います。
そうした違いを意識しながら作品を見比べてみたら面白いかもしれませんね。
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