実は原作がパクリ本!「ふしぎな島のフローネ」の秘密



ふしぎな島のフローネは、正式名称が「家族ロビンソン漂流記 ふしぎな島のフローネ」であり、名作劇場シリーズの第7作目に当たります。

諸事情で、これまでの名作劇場を手がけたスタッフたちが相次いで変更されるなど、名作劇場の絵柄が変わったきっかけの作品でもあります。

そんな、ふしぎな島のフローネのトリビアを紹介しましょう。




■パクリ本を原作にしている

正式タイトルを見て、感の良い人ならば「ロビンソン・クルーソー」にクリソツと思うかもしれませんが、それもその筈、原作はロビンソン・クルーソーのパクリ本なのです。

言い訳がましく書くと、作者は本来は自分の子供に見せるためだけに執筆したらしいのですが、作者の子供が事もあろうに児童小説として出版してしまい、一般の目に晒されることになりました。

ロビンソン・クルーソーの作者は既に死去し、著作権の概念がなかった当時だからこそ出来た所業でしょう。


■主役がオリキャラ

原作は一家の父親が主役で、父親の妻を除いて男だらけの、実にむさっ苦しい家族構成であり、それを製作側が嫌ったのか、なんとヒロインを捏造して彼女を主役にするという、とんでもない改変を行っています。

今の民放ドラマにありがちな実に安直な改変ですが、幸か不幸かヒロインはブサイク扱いに設定されており、これは作品のテーマが『人間ドラマ』でなく『サバイバル』であったため、より野性的な要素がヒロインに必要だったためと言われています。

後にも先にも、名作劇場でブサイク設定のヒロインは本作だけです。




■究極のご都合主義的展開

元々が同人小説であるためか、ふしぎな島のフローネの周辺設定や話の展開はかなりいい加減でご都合主義なものがあります。

無人島生活が窮乏しないように都合の良いタイミングで物資が補給されたり、ただのひ弱なお医者さんだったヒロインのお父さんが、何でも作ってこなせるスーパードクターになったりと、挙げればキリがないほどの補正がバリバリ入ります。

最後は都合よく島から脱出し、申し訳程度の飢餓演出を経て、誰1人死ぬことなく目的地にたどり着きます。

漂流記と言うより、プチサイバル体験記の方がしっくりくるかもしれません。


■主役たち以上に生存補正があるサブキャラが居る

ご都合主義の塊によって、あまり苦労もなく漂流記を堪能した主人公一家ですが、彼女ら以上に過酷な体験したサブキャラがいます。

それは主人公たちと同じ船に乗り、先に救助艇で脱出した一家の一人娘で、家族全員が死亡という憂き目に遭いながら本人は奇跡的に生存し、最終回で再登場という、主役たちより余程過酷で数奇な運命をたどっています。

元は子供向けに作られたがために救済されたのでしょうが、これはこれで悲惨な境遇と言えるのかもしれません。




■おわりに

この作品以降、世界名作劇場は数年間、マイナーな作品を手掛けるようになります。

それは名作劇場が金になると睨まれて、多くの著名作品が他会社に差し押さえられ、原作枯渇状態に陥ったからです。

名作劇場のヒットが生み出した一つの負の部分と言えるのかもしれません。
 

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