蟲が見える人と見えない人のお話、とても不思議な「蟲師」というアニメを知っていますか?



世の中には、人によって「見えるもの」と「見えないもの」があります。

ですが、どちらにせよそれ自体は常にそこにあり、ふとした瞬間に人の心と結びつくことで、ある人には見え、ある人には見えない。

・・・という全く違った結果を生み出すのでしょう。

人、動物、昆虫、植物、菌、微生物―――それよりももっと深い場所で、生命にもっとも近い生き物、それが「蟲」です。

それを研究しそれを払う術を知るもの「蟲師」というアニメをご紹介します。




■あらすじ

主人公の白髪の蟲師「ギンコ」は各地を放浪しながら、色々な人々と蟲との繋がりを目の当たりにし、時として共に体験していきます。

彼自身も蟲を寄せ付けてしまう体質の為、一か所に留まれず、蟲払い用のたばこの煙を吹かしながら美しく描かれた山、森、海を旅していきます。

1話完結型で、絵を描けば命が宿ってしまう手を持つ少年の話、3年も竹林から出られない男の話、闇と銀色の光を放つ蟲の話、必ず当たる予知夢を見る男。

・・・などなど、不思議だけれど、その世界観がとても心地よい雰囲気と独特な光を放つ作品です。




■遠いのに、そっと寄り添うような世界観

放浪せざるを得ないという定めと彼自身の能力によって、また、人の秘めたる願い、それと近い性質を持った蟲が共鳴し別の形で叶えてしまうというこのお話の世界によって、

「蟲師」のお話は、どこか薄暗く、物悲しく、時に切なささえ私たちに感じさせます。

作中「皆、ただそれぞれが在るように在るだけ」というセリフが出てくるように、人は人、蟲は蟲であるだけなのにも関わらず、人々は無力で無様にも蟲によって具現化されてしまった自分の欲に振り回されてしまいます。

それは決して見ている私たちにも遠くないような、本当に些細な願いが生むものだったりします。

今でも癒えない傷がある人、誰にも打ち明けられない過去や、悩み、願望がある人にそっと寄り添うような世界観です。

アニメファンからも独特の空気感、作画を評価する声が多く、細やかな背景も驚くことに始終手書きで描かれているそうです。

音楽も素晴らしく、OPには決まった主題歌がありますがEDは一話ごとに変えられていて、映画のような雰囲気で終わります。

余韻がとても心地よく切なさが残る蟲師のEDは、ニコニコ動画でも「芸術的」と称賛されて、ED集としてまとめられていたりします。

おそらくこのアニメにしかない雰囲気というものがあり、ここでしか感じ取ることのできない感覚があり、それが見た人の心に、蟲が放つ小さな光のように、灯火のようにして忘れられない灯りになるのでしょう。




■おわりに

「蟲師」の原作は、漫画単行本10巻+特別編で完結済みです。

2007年にはオダギリジョー主演で映画化されました。そして、今季春アニメで「蟲師 続章」テレビ朝日系列で放送中です。こちらも併せてどうぞ。

ぜひ、日本人だからこそ作ることができた、アニメというコンテンツだからこそ表現できたこの空気感を味わってみてくださいね。
 

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