どうしてこんなことに?ドラマの死亡シーン撮影中に本当に死んでしまった2人の男優
映画やドラマには、ストーリーによっては登場人物が死亡するシーンも当然あるわけで、、数多くの俳優が迫真に迫る演技を見せています。 中東ヨルダンで、ドラマの撮影中、死亡する役を演じていた俳優が本当にそのまま死んでしまったという出来事がありました。
■撮影中、不慮の事故で亡くなった名優。
本来あってはいけないことではあるのですが、映画やドラマの撮影中に予期せぬことが起き、演じていた俳優やスタッフが亡くなるという事故が起きたことは実際にあります。 こと、有名なのは1983年(日本では1984年)に公開されたアメリカ映画『トワイライトゾーン/超次元の体験』の撮影中に起こった事故でしょう。 オムニバス形式の4話構成からなるこの映画の、第一話の主役として出演していたのが名優、ヴィック・モローでした。 ヴィック・モローはテレビドラマ『コンバット』の主人公、サンダース軍曹を演じたことで知られていますが、『コンバット』以降は作品に恵まれず、この『トワイライトゾーン』に再起をかけていたといいます。 映画のクライマックスシーンとなるヘリに追われるシーンを撮影中、上空のヘリが模擬爆発に巻き込まれて落下、ヴィック・モローは共演していた二人と共に落ちてきたヘリのローターに巻き込まれ、死亡しました。 映画は問題のシーンをカットして公開されましたが、事故の瞬間を捉えた映像は公表されており、現在でもYouTubeで観ることができます。
※ショッキングな映像を含む動画ですので、苦手な方は閲覧をお控えください。
■『わしは、もうすぐ死ぬような気がする』
中東、ヨルダンのテ撮影スタジオでドラマの撮影中に亡くなったのは、55歳の俳優マフムード・アル・サワルカさんです。 サワルカさんは歴史ドラマを中心に活躍していた俳優で、特に”砂漠の民”と呼ばれる遊牧民族、ベドウィン族の役に定評のある役者として、中東ではその名が知られていました。 その日、サワルカさんは出演していたテレビドラマの最後の登場シーンを撮影中だったそうです。 その場面は、銃撃を受けたサワルカさん演じる父親が、息子に後のことを託して死ぬシーンでした。 脚本にあったサワルカさんの最後のセリフは「わしの遺体はお前の手で埋めてくれ」というものでしたが、何かを予感していたのか、実際に口にしたのは脚本に記されていたのとは全く違うものでした。 『わしは、もうすぐ死ぬような気がする』 その言葉を最期に、サワルカさんはそのまま息を引き取ったということです。 サワルカさんの死因は不明とされていますが、ドラマの撮影には支障がないと判断され、そのまま撮影が続行されたそうです。
■おわりに
死ぬ場面を演じてそのまま本当に死んでしまった・・・ もしかするとそれは、俳優としては本懐だったかもしれませんね。