主役メカ抜擢からデザイン革新まで!ガンダムの軌跡と裏話!
リアルロボットアニメというジャンルを確たるものにした『機動戦士ガンダム』。
その主役メカたるガンダムは多くのファンに愛され、以後も様々なデザインのガンダムが産み出されてきました。
そんなガンダムですが、実は当初の構想だと主役でないどころか、劇中に出ることさえ考えていられなかったというのをご存じでしょうか。
主役メカへの起用からデザインまで、ガンダム作製にまつわる裏舞台のお話です。
■主役はガンダムじゃなくてガンキャノン?
機動戦士ガンダムの主役メカといえば、もちろんタイトルの通りガンダムです。しかし、制作スタッフの構想では、違うモビルスーツが主役になる筈だったとか。
それが、ガンキャノン。
名前の通り両肩にキャノン砲を装備したモビルスーツで、武骨なデザインから根強いファンが大勢います。
しかしてスポンサーから、「武骨なガンキャノンじゃなくて、主役メカらしいかっこ良いデザインのロボットを」という意見が。
そこで産み出されたのがガンダムだったという訳です。
もしスポンサーの意見が無かったら、番組のタイトルは『機動戦士ガンキャノン』になっていたかも知れませんね。
■デザイナー同士の繋がり。髭ガンダムを後押しした宇宙大帝!
ファーストガンダムを皮切りに、沢山のガンダムが生み出されてきました。そんな数あるガンダムの中でも一際、異彩を放つデザインがターンエーガンダム。
公開当初から「髭のガンダム」と呼ばれ、ファンの間で話題になっていました。
さて、この奇抜なターンエーガンダム。それまでのガンダム像を見事に破壊した訳ですが、デザインしたのは世界的工業デザイナーのシド・ミード氏でした。
デザイナーとしてハリウッド映画でも活躍していたミード氏ですが、ターンエーガンダムの作成当初は、自身の描いた「髭のガンダム」が受け入れられるか不安だったとのこと。
そんな彼を激励したのが、日本有数の玩具デザイナー、村上克司氏でした。
村上氏と親交のあったミード氏は、彼に相談。そして村上氏から、「自分もこの様なデザインのロボットを描いた。大丈夫だ」と励まされたそうです。
この手紙と同封されていたのが、村上氏が描かれたロボット、『宇宙大帝ゴッドシグマ』のデザイン画でした。
自分が書いたターンエーガンダムよろしく、髭の様な突起を顔面に有したデザインを見て、勇気をもらったミード氏はあのデザインで通すことに決めたそうです。
村上氏とゴッドシグマの助力によって、あのデザインが生まれた訳ですね。
■おわりに
今日まで様々なガンダムが産み出されてきました。
しかしひょっとしたら、ガンダムの代わりに、沢山のガンキャノンが我々の前にいたかもしれません。
そして、シド・ミード氏の手によりターンエーガンキャノンなるロボットが生まれていた可能性も・・・。
それでも、髭はついていたかも知れませんね。
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