埼玉の地下にパルテノン神殿!?一体どういうこと?



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パルテノン神殿と言えば古代ギリシアの時代に建設された神殿で、その柱の立ち並ぶ壮麗な姿で有名です。

そのパルテノン神殿を彷彿とさせる施設が埼玉県の地下に存在します。

『首都圏外郭放水路』・・・いったい、どのような施設なのでしょうか?




■首都圏の水害対策として築かれた地下施設

首都圏外郭放水路は、埼玉県春日部市の地下50mに建設された、地下施設としては世界最大級の放水路です。

放水路とは、台風などで河川が増水し洪水が起こることを防ぐために川を人工的に分岐させて海や他の河川に放水する人工水路のことです。

水害の恐れのある主だった大型河川の多くに放水路がが作られていますが、多くの場合は河川の下流部に作られることが多く、平野部の都市化が進む日本ではコスト面の問題から、最近ではほとんど建設されることはなくなっています。

一方で、地下に大規模なトンネルを築いてそこに河川の増水を逃がす地下放水路の建設が増えており、大都市における中小規模河川の洪水対策用として利用されています。

埼玉県春日部市を始めとする周辺地域は、中川・綾瀬川といった中規模河川の流域に当たります。

この地域は、荒川・利根川・江戸川といった大規模河川に囲まれた平板な土地となっており、その中を走る中規模河川の水が流れにくいという特性があります。

そのため、この地域では昔から洪水による浸水被害が続いていました。

一方で首都圏の都市化の広がりは河川の上流域に向かって無秩序に広がっており、同地域への人口・資産の流入も増加の一途をたどっています。

慢性的な浸水被害の起こる同地区の水害対策として建設された地下放水路が、この首都圏外郭放水路です。




■多くの映画や特撮番組の舞台となった調圧水槽

首都圏外郭放水路はシールド工法によって建設されたシールドトンネルで、総延長は6.3km、内径は10mあります。

シールド工法のシールドとはShield=つまり盾のことです。

金属製の円筒を地底に入れてその中でトンネルの掘削作業を進め、穴の出来たところからコンクリブロック等で補強していく仕組みです。

軟弱であったり、水を多く含む地盤でのトンネル工事に有効な工法とされています。

このトンネルは6つの施設とそれらの設備を管理運用するための操作室からなっています。ちなみに6つの施設とは以下の6つです。

・川から水を取り込む流入施設
・水をトンネルへと流しこむ立坑
・立坑を結び調圧水槽を経て水を送るトンネル本体
・流入した水の勢いを調整する調圧水槽
・水を江戸川へと送り出す排水機場と


特に圧巻なのは、調圧水槽と呼ばれる設備です。

川から流入した水を一旦蓄積しその勢いを調整するための地下貯水池で、長さ177m×幅78mの巨大な地下空間に、59本の巨大なコンクリートの柱が立ち並んでいます。

水を取り込んでいない通常時はその中に入ることが出来ます。

巨大な柱の林立する空間はまるでパルテノン神殿を彷彿とさせる荘厳さがあり、数多くのテレビ特撮番組や映画のロケで使用されたことでも知られています。

首都圏外郭放水路は一般の人向けに見学会を行っています。興味のある方は一度見学に行ってみてはいかがでしょうか?






■おわりに

自分たちの足元にこんな広大な空間があるなんて、それだけで驚きですね。
 

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