絶対零度の世界!?宇宙終焉の姿・ビッグリップとは?



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この宇宙が、約137億年前にビッグバン(Big Bang)と呼ばれる爆発的事象より始まったという『ビッグバン理論』は、現代では科学的常識となっています。

では、およそ物事に始まりと終わりがあるとするなら、この宇宙がいつか”終わる”時が来るのでしょうか?




■定常的宇宙論からビッグバン理論へ

ビッグバン理論が登場するまで、宇宙は不変であり不滅であるとする定常的な宇宙観が科学の世界でも大勢を占めていました。

宇宙には始まりも終わりもなく、常に一定であり変化しない、というのが常識だったのです。

1929年に、アメリカの天文学者エドウィン・ハッブルが宇宙に存在する銀河すべてが地球に対して遠ざかる方向へ移動していることを観測することによって、この定常的宇宙論は破綻をきたすことになります。

ビッグバン理論が提唱されたのは1925年、カトリックの司祭でもあった宇宙物理学者ジョルジュ・ルメートルでしたが、ハッブルの観測結果を受けてロシア出身の天文・核物理学者、ジョージ・ガモフがこれを理論的に発展させました。

定常宇宙論とビッグバン理論の対立は長く続きましたが、2014年現在の時点では定常宇宙論はほぼ排斥され、ビッグバン理論が採用されることが一般的になっています。




■冷えきった宇宙終焉の姿

ビッグバン理論の登場は、宇宙を探求する科学のあり方そのものにも重大な影響を与えました。

それは宇宙に『始まり』があるとされることで、必然的に宇宙の『終わり』を科学的な研究によって追求しなければならなくなったという事です。

ビッグバンという概念が生まれることで、宇宙の終焉の姿として想定されたのがビッグクランチ(Big Crunch)です。

これは、宇宙全体の総質量がある一定値を超えた場合に起こるとされる現象で、ビッグバンによって膨張していた宇宙がある点を境に収縮に転じ、ビッグバン以前の状態に戻るというものです。

では、宇宙の総質量が一定値以下であった場合はどうなるのでしょうか?

ビッグクランチが起こらない場合、宇宙は無限に膨張を始め、物質密度はどんどん希薄にかつ均一化に向かうことになります。

互いに遠ざかっていた銀河も、終焉の6000万年前には自身を支えることができなくなり、拡散を始めます。

重力で結び合い、かろうじてその形を留める星系(例えば太陽系)も、終焉の3ヶ月前にはその結びつきを維持できなくなり、最後の1秒間では原子・分子までもが崩壊すると言われています。

この状態をビッグリップ(Big Rip)呼びます。

この状態では、宇宙の熱量は完全に失われ、絶対零度の希薄なスープのような状態と化すと考えられます。




■おわりに

永遠に存在し続けると思える宇宙にもいつか終焉の時が来る・・・そう考えると戦慄を覚えますね。
 

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