予算も製作期間も無かった?ペリーヌ物語(世界名作劇場)の知られざるトリビア



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ペリーヌ物語は、世界名作劇場の第4作目として製作されました。

スポンサーが次作からカルピスから花王になりますので、カルピス劇場の最終作でもあります。

他の名作劇場に比べて今日ではメディアにほとんど上らず、埋もれつつある本作のトリビアを紹介しましょう。




■原作がいっぱい!?

ペリーヌ物語には、正確な原作本がありません。OPやEDに原作のクレジット表記がないので、不思議に思った人もいることでしょう。

実は元になったフランスの原作の複数の和訳本を総合的に解釈して制作されているのです。

話のベースは、岩波文庫で和訳されたものの初版を基にして、それにポプラ社版や講談社版の和訳本の設定を複数引用しています。

ちなみに、アニメ本編の1話から16話まではオリジナル路線ですので、原作の設定が活きるのは17話以降になります。


■一番リアリティの無い名作劇場

それまでの名作劇場は、必ず原作の書かれた現地の舞台を綿密に取材して設定考証を行っていたのですが、ペリーヌ物語では予算が乏しく製作期間が短かったため、時代考証はほとんど行われていません。

そのため、物語の舞台がフランスなのにドイツの風景が挿入されたり、パリ市内に居る筈のないセミの声が聞こえたりしています。

また時代考証に関しても、原作の年代から数十年遡らせている設定にも関わらず、登場する科学技術はアイテムはそのままであるため、分かる人が見れば非常に違和感のある描写が多く見られるのです。




■主人公はインド人?

ペリーヌ物語の主人公は、アニメでは一見して肌の白い白人のようですが、実はインド人とのクオーターであり、原作ではインド人の色が濃いハーフ設定です。

原作とアニメの差異は、実は原作では生粋のインド人だった母親をハーフ設定に変更している処から来ており、制作当時の日本における人種問題の過敏さを伺い知ることが出来ます。

ちなみに、主人公の父親は当時14歳の母親と結婚して主人公を孕ませており、ロリコンどころの話ではないトンデモ設定となっています。


■一度も放送休止がない

通常、民放のアニメ放送は野球中継や特番などで放送休止をすることが珍しくありません。

ところがペリーヌ物語だけは放送開始から一切の放送休止要因がなく、最終回まで毎週かならず放送で来た珍しい作品なのです。

特にアニメ放送に於いて最大の鬼門である正月三が日の特別編成が、他局の人気番組に対抗するための番組構成となったため、元旦でありながら放送できたのだそうです。

ちなみに、その時の人気番組とは「8時だョ!全員集合」であり、ペリーヌ物語はザ・ドリフターズによって放送休止を逃れたことになります。




■おわりに

噂の段階ですが、主人公の母親の諸設定はペリーヌ物語の翌年に放送された機動戦士ガンダムの登場人物、ララァ・スンのそれに流用されたとされています。

ペリーヌ物語に関しても富野由悠季さんがコンテを切っていますので、全く無関係ではないのかもしれません。
 

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