本当に効果あるの?牛のオシッコを飲む健康法がインドでブームに。



牛は世界各地で家畜化されている、私たちにとっても馴染み深い動物です。特にヒンズー教徒が牛を大事にしていることも有名ですね。

人口のほとんどがヒンズー教徒で占められるインドで、なんと、牛のオシッコを飲む健康法がブームになっているそうです。




●牛の脂が反乱の原因に?

もともと、インドにおいて牛はとても重要な家畜でした。農作業に使役することに始まり、その乳は貴重な栄養源、さらに糞は乾燥させて燃料として使うことができました。インド人にとって、牛は生活に欠かすことのできない、重要な存在だったわけです。

こうした事から、インドでは古くから牛を特別なものとして大切にする文化が育ったと考えられています。そうした文化的風潮がやがてヒンドゥー教においてシヴァ神の乗る白い牛『ナンディン』として昇華し、神聖視されるようになったようです。

どれだけインドのヒンドゥー教徒が牛を神聖視していたかを歴史的な出来事で知ることができます。

インドがイギリスに植民地支配されていた19世紀後半、支配に抵抗する民族運動が勃発しました。

『インド大反乱』と呼ばれるこの紛争の原因となったのは、当時イギリスがインド統治を任せていた東インド会社が、インド人傭兵たちに装備させようとしたライフル弾の薬莢に、牛の脂が使用されているという噂が広がったことでした。

シバーヒーと呼ばれていたヒンドゥー教徒のインド人たちは、神聖な牛の脂を使ったとされる弾丸の使用を拒絶し反乱に及んだのです。

現代でも、牛の乳から作られるヨーグルトやバターと言った食品は神聖なものとされ、臨終を迎えた人が牝牛の尾に触れれば天国に導かれると信じられています。




●牛のおしっこは万能薬?



インド北部のウッタル・プラデーシュ州で、最近になって出産前の牝牛のおしっこを飲むという健康法がブームとなり、話題を呼んでいるそうです。

実は、牛のおしっこが身体に良いという言い伝えは数千年前からあり、昔は良く行われていたそうですが、現代では廃れてしまっています。ウッタル・プラデーシュ州でブームが起きているのは、地元に住むヒンドゥー教の指導者が牛尿健康法を熱心に推進、ブーム化するに至ったということです。

動物の尿は排出直後の状態ではほとんど無菌状態だという事が分かっています。その成分のほとんど(98%)は水分で、残りは尿素・アンモニア・各種電解質からなっており、少なくともその時点では身体に直接害を及ぼすものではありません(時間が経つと雑菌が繁殖してしまいます)

牛尿健康法を推進する宗教指導者は、牛の尿がガンを始め、糖尿病、結核、胃病などあらゆる身体の病気に効果があると主張、熱心な信者たちが毎朝牛の前に列をなすそうです。

牛の尿にどれほどの健康効果があるかはわかっていませんが、成分のひとつであるウロキナーゼという酵素には心筋梗塞や脳梗塞に効果があることが知られています。ただし、その含有量はきわめて微量なので、効果を得るには大量の尿を飲む必要があるそうですが……。




■おわりに

実は日本でも1990年代に朝一番のおしっこを飲む尿療法が話題になったことがあるのですが、皆さんご存知でしたか?