次元が目を帽子に隠す本当の理由とは?ルパン三世1stシリーズの5つの裏話



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今日では知る人はいないほどの有名な怪盗、ルパン三世。

しかしその最初は、視聴者から受け入れられず、路線変更という憂き目に遭っています。

そんな、知る人ぞ知るだったルパンの最初のテレビ放送シリーズからトリビアをいくつかご紹介しますね。




■紆余曲折したルパン三世の声

若い人にとっては、ルパンの声=モノマネで有名なタレントの栗田貫一さんが有名かと思います。

少し年配の人なら、ルパンの声=故・山田康雄というくらい、舞台俳優の山田康雄さんの印象が強いかと思います。ちなみに、“声優”と書かなかったのは、生前に山田さんが声優と呼ばれることを嫌っていたために、それに配慮しました。

実は、山田さんに決定するまでは、ルパンは2人の役者が声を担当していました。

007のロジャー・ムーア役やアドリブで有名な広川太一郎さんと、同じく、ブルース・ウィリスなどの吹き替えで有名な野沢那智さんです。2人の役者が担当したルパンは、それぞれパイロット版として動画サイトなどで視聴できます。

ちなみに、山田さんと野沢さんは声の感じが似ていたので、山田さんが死去した後は、山田さんが主に吹き替えていたクリント・イーストウッドを、野沢さんがやっていた時期がありました。


■次元の目が帽子に隠れるのは作画の都合

ルパンの相棒役として、帽子を深々と被る凄腕のガンマン・次元大介。

実は、次元があまり目を見せることがないのは、作画の手間を省略させるためだそうです。

これを考案したのは、大塚康生さんと言う人物で、後に「カリオストロの城」の作画監督を手掛けます。


■路線変更に駆り出された、宮崎駿と高畑勲

最初のルパンのテレビシリーズは、ハードボイルドとして製作されました。ところが視聴率が伸び悩み、『大人的で斬新なアニメ』から『子ども向けアニメ』へと路線変更を迫られました。

そこでやってきたのが、宮崎駿さんと高畑勲さんです。

若手だった2人は、仕事を請け負っていた身分であり、またこのテレビシリーズの作画を担当していたのが2人の師匠であった、大塚康生さんだったのです。

宮崎さんと高畑さんは、匿名と言うことを条件に路線変更に関わったそうですが、どこをどう変えたのかは大塚さんにも語ってはくれないそうです。




■人気が出たのは再放送

宮崎さんと高畑さんが孤軍奮闘したのも虚しく、ルパン三世のファーストシーズンは23話という短さで打ち切られました。ところがこれが、一転して怪我の功名となったのです。

今では、声優へのギャラ訴訟問題等でアニメが再放送されることはあまりなくなりましたが、当時はアニメの再放送が普通に行われていました。

話数が短く、しかも低視聴率であったルパンのファーストシーズンは、放送料金が物凄く安かったのです。これは穴埋め番組として最適でした。

お金のない地方局などは、率先してこのアニメを穴埋め番組として繰り返し放送しました。そしてそれによって、ルパンのアニメが視聴者に認知されるように成っていったのです。


■初めは敵だった五エ門

テレビシリーズが、他のルパン作品と決定的に違う点は、ルパン一味の用心棒である五エ門のキャラ設定でしょう。

これは原作の漫画でもそうだったのですが、初期の五エ門はルパンと敵対する役柄でした。その証拠に、これ以前のパイロット版では、完全な敵役として登場しています。

ところがテレビシリーズが路線変更されるに当たって五エ門は早々に味方になり、頼れる存在となって行きます。もし路線変更がなければ、五エ門は未だにルパンと敵対していたのかもしれません。

ちなみに、パイロット版では後に銭型警部を演じる納谷悟朗さんが五エ門を演じていましが、テレビシリーズに限っては「ゲゲゲの鬼太郎」のねずみ男や「美味しんぼ」の海原雄山で有名な大塚周夫さんが演じています。




テレビシリーズは、製作者たちが当初思い描いたような成功とは行きませんでした。しかしそのことで、却って多くの視聴者に認知されるという皮肉な経緯を辿ります。

テレビシリーズの失敗がなければ、ルパン三世は今ほどの人気作品にならなかったでしょう。

「塞翁が馬」という言葉がぴったりの作品なのです。

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